619人が本棚に入れています
本棚に追加
「美波くん、美味しい?」
にこ、と笑い掛けてくる先輩は、そこらの女よりも可愛い。
荒川の方が可愛いけどな。
「ええ、美味しいですよ、広人先輩」
先輩は、嬉しそうにはにかむ。
「………?」
俺は不思議に思いながらも、紅茶を飲む。
ゴキは、副会長と見回りに行った。
二人が出ていくと、会長と会計、書記が仕事をし出した。
…いつも仕事をしていれば良いのに、と言いたかったが、広人先輩がひっきりなしに話し掛けて来るので、言えなかった。
会長が参加しなくても構わないと言ってくれたのは、本当に助かった。
「ふう…御馳走様でした。広人先輩、ありがとうございます」
「ううん、また来てね?」
俺はその言葉に苦笑を返し、時雨先輩と生徒会室を出た。
最初のコメントを投稿しよう!