鬼ごっこと生徒会と転校生と、らしい。

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あ、鳴海先輩だ。 「じゃ、行ってくる」 「うん、行ってらっしゃい」 赤木くんは怠そうにポケットに手を入れながら副会長が居る場所に向かった。 「鳴海先輩も逃げる方なんですか?」 「はい、そうですよ。お互い頑張りましょう」 優しい笑みを浮かべる鳴海先輩。 「はいっ!」 僕が笑顔で頷くと、鳴海先輩は頬を染めて、僕から視線を反らした。 どうしたんだろ? 不思議に思ったが、副会長の声がして、僕はその声に意識を移した。 ≪鬼全員ハチマキを持ちましたね。逃げる方達、頑張って下さいね。最後まで逃げ切った方達には特別な賞品がありますので≫ 特別な賞品? ≪あ、教師の皆さんも参加出来ますよ。好きな生徒を捕まえることも出来ますので。では、始めたいと思います≫ 一気に緊張感が高まる。 ≪鬼の方達は、始まって十分後にスタートです。では、スタート!!≫ 僕は、駆け出した。
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