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とてもじゃないが即興だなんて言葉は似つかわしくない。
ディスプレイに映る映像は恐ろしく鮮明で、ドットの区別などつかない。自宅のテレビよりも綺麗かもしれない。隼人の言うように、タイムラグもほとんどないようだ。
俺だって機械に強いわけではないが、隼人の技術が破格なのは分かる。
――これが、“聖盾”。
その候補生にしか過ぎない学園生で、その上専門でない分野にもかかわらずこの実力。
改めて、自分がここに立っている理由が分からなくなった。
「それじゃあ、進もうか」
言うが早いか、カメラが歩く程度の早さで前進する。
見えない瞳はゆっくりと割れたガラスの中へと突き進んでいった。
謀ってか謀らずか、銃声は止んでいる。
「さあ、一騎。その目を見開くんだ。これこそがキミが生き抜かなければならない世界だ。これがこの学園での授業だ」
室内は思いの外綺麗だった。
銃撃戦の後、と言うから粉塵舞う真っ白な空間を想像していたのだが、残念ながら、いや幸運にも、室内は普段目にする銀行とそれほど差はなかった。
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