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その日、満里奈はいつものように、1人で下校していた。
たまたま部活は休みだったので、授業が終わるとすぐに、満里奈は家路へと急いだ。
学校から出て、しばらく歩いた所で、急に後ろから声をかけられた。
「満里奈ちゃん!」
満里奈は立ち止まり、振り返る。
そして、目を疑った。
そこに立っていたのは、
満里奈のクラスで、例の主犯格の彼女と一緒になって
満里奈に酷い事をしていた女の子。
名前は沙織。
沙織は、満里奈と同じバスケ部に所属していて、満里奈とは違い、明るく活発な女の子だ。
クラスでは、周りと一緒になって満里奈を無視していたが、
部活の時は、先輩達もいるし、これといって酷い事をされるわけでもなかった。
でももちろん、仲がいいわけはない。
そんな彼女が、声をかけてくるなんて…。
満里奈は不審に思い、少し間を置いて、冷たく言った。
「…何?」
すると沙織は予想もしていなかった言葉を吐いた。
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