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満里奈は、最初、高校に行くつもりは無かった。
もうこれ以上、勉強する必要性がないと思ったし、特に行きたい高校も無かったから…。
でも、いくら三年生で遊び呆けてたと行っても、
もともと、成績優秀だった満里奈。
その成績は、苦手な数学以外、三年生の最後まで、なぜか落ちる事は無かった。
そんな満里奈が、
"高校に行かない"と言っても、親も先生も、許すはずもなく…。
家では猫を被っていた満里奈だから、強くは逆らえない…
仕方なく、試験勉強無しでも入れる、レベルの低い学校を希望したが、それもあっさり却下され…。
いくつか候補をあげ、親も先生も、
"そこならまぁいいんじゃない?"
と納得してくれた学校が、
最初に書いた高校だったのだ。
だから、満里奈は絶対に落ちると思っていた。
だって、入試の5日前くらいまで、
沙織と一緒になって遊んでいたのだから。
沙織は、勉強無しでも入れる、レベルの低い学校を選んだから、全く試験勉強なんていらなかったのだ。
一応、親に薦められた私立の学校も、滑り止めとして受け、
その学校は既に合格はしていたのだが、
私立なんて、校則が厳しくて、制服も自由がきかないイメージだったから、
満里奈は全く行く気は無かった。
だから、最後に受けた公立の第一志望が落ちたら、
高校行かないで働こう。
そう思っていた。
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