episode.2

21/31
前へ
/450ページ
次へ
"春希ねぇ~…" 奈緒子の前ではおちゃらけて見せたが、"まんざらでもない"という奈緒子の言葉に、 満里奈はほんの少しだけ、動揺していた。 "いや…、ないない! まぁ付き合いたくなったら付き合えるでしょ♪" 奈緒子と雑談しながらも、満里奈はそんな事を思っていた。 当時の満里奈は、"彼氏"というステータスが欲しかっただけで、更に、中学三年の頃の"火遊び"が講じて、 男性に対する感覚が完全にマヒしていた。 ナンパしてくるような男は、結局は体目当てなわけで… 満里奈が呼べばすぐ来てくれたし、欲しいものはほとんど与えてくれたから。 だから、"付き合いたくなったら付き合える"… そんな最低な考えを持っていたのだ。
/450ページ

最初のコメントを投稿しよう!

112人が本棚に入れています
本棚に追加