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ーーー 「……おまえは…」 暗闇に響くよく透る声。 それは私を頭をつきぬけてく。綺麗な声だけど… 綺麗なのに…、貴方の声を聴くと、どうしても胸騒ぎと頭痛が収まらないの。 「……綺麗な髪…瞳…肌…」 胸に手をあてる。心臓の激しい脈打つ音が感じ取れる。 体中が熱いー…。 「…全て私のものだっ…」 ーーードクンッ。 「はっ!!…はぁ、はぁ…」 思わず飛び起きた。 そして暴れている心臓を落ち着かせる為に肩で息をする。 「…おかしいなぁ…。はあぁ……またこの夢かあぁ……」 肩を使って大袈裟にしょげてみせる。 完全な一人演技だが、今の夢を見ることにたいして大きな疲れが感じ取れる。
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