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うなだれている彼女は頭に手をあてさらに大きなため息をはく。
「はああぁぁ~……」
なんだか夢の中では綺麗な声が頭にひびいてて、
おまえは俺のもの
宣言されてたよ私!!
こんな夢を見ちゃうなんて私って…っ
なんて恥ずかしい妄想してるんだろ~っ
よりにもよって自分の誕生日でしょ!?
バカバカしー!!
自分のバカさ加減が…
「は、ず、か、死ぃ…」
ほんのりピンク色の頬っぺたに両手を添えた彼女は
天辻宮 妃姫 (アマツミヤ キサキ)
今日で16歳を迎える花の女子高生だ。
そこで妃姫はハッと頬っぺたから手を離す。
「こっこんなんしてないで準備しなきゃぁっ」
「ピリリリリリリ…!」
予定より早く起きうつつを抜かす妃姫に追いうちをかけるように目覚まし時計が部屋に鳴り響いた。
「うわ~っ」
ーー
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