Child Doll~神様のピクニック~

└１ 神話を背負う少女

　とにかくついでに因みに。私共が現在在中なのは、学園の一角にある学生カフェです。仕入れから調理、メニューなどを学生達自身の手で運営するという方針であるこの場所は、同じ学生ならば格安どころか爆安で利用できる、お財布に優しいシステムの元に成り立っています。学生運営と侮るなかれ、出される料理も中々のもの。特にこの第二カフェは、女生徒の割合が多く紅茶や珈琲、ケーキやスコーンなどのティータイム関連のクオリティが段違いなのでした。

　内装も中々手の込んだ造りとなっております。広々とした店内にさりげなく配置された観葉植物や木製のテーブル・壁紙などはログシック風のデザインなのですが、ところどころに置かれたガラス細工がまた良い味を醸し出しているのです。木(自然)とガラス(人工物)という、一見は不調和と思える両者が不思議と高みで結びつく、まさに内装の止揚(しよう)と言える出来映えでした。

　わざと大仰に言いましたが、要は落ち着くって事です。

　私とアルはそんな学生カフェで、放課後のティータイムなう、なのでした。