入学前日

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「大原先生って先生なのに自由人だね」 「そうだな」 「凜、凜は明日の部活見学どこ見に行くの?」 学校に入る前にもらったしおりを開き、可愛く聞いてくるタチ立候補者の輝君。 「ん~とりあえず、全部?」 部活見学って言ったって、テニス部・科学部・ワープロ部・華道部・茶道部の5種類しかない。 なんか、バイトする人や、部活に入らない人が多いらしい。 「僕は、華道部と茶道部かな」 輝にピッタリの部活動だ。 カランカラン、カランカラン 「あ、予鈴なった。俺帰えるけど、輝一緒にかえんないか?」 「あ、うん!帰る!」 俺と輝は鞄を持ち、教室を出た。 大原先生の話で盛り上がっていると、急に輝が前をじっと見つめ、立ち止まった。 疑問に思い、輝の目線の先を見てみると、輝と同じぐらい可愛い子がいた。髪はサラサラしてそうで、目は二重、泣きボクロがある。笑うと、何か色っぽい。 隣から「可愛い…」という声が聞こえた。 隣といっても、輝しかいないんだけどさ。 パッと輝の顔を見てみると、真っ赤にしていた。 …あ~なるほど。輝君はこの子が好みなのか。
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