入学前

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「やっぱ、強気と俺様のか?いや、腐男子と俺様…いやいやここはあえて王道に…」 ボソボソと呟きながら漫画を選んでいる俺は、向坂凜。こんにちはと言っておこう。 見た目は平凡で、中身は健全な腐男子である。 今は、腐がつく漫画を選び中だ。これは俺にとって、究極の選択。 ……………10分後 「よし、これにしよう」 結局、王道にした。 やっぱ何だかんだいって、王道だよな。 「ありがとうございました」 あ~楽しみ。家についたら、茶でも飲みながら読も。 太陽がサンサンの中、一人ニヤつきながら歩く俺に周りから痛い目線が…だが、気にはしない! ガラガラ、パタン 「ただいま~~」 バタバタバタ、ドス、ゴン 「ぐは…」 はい。いまの効果音わかる人。正解は…… バタバタ→足音。 ドス→飛び蹴り音。 ガン→ドアに体ぶつかる音。 「ぐは…」→俺の声でした。 正解者には俺の唇をあげます。 え?いらないって?かっこいい俺からのチューを断るなんてもったいないな。 …ごめんなさい調子こきました。 「凜、あんた今まで何してたのよ!!!」 胸倉を掴み前後に揺らされる。 「ちょっま……ぎぃもぉじぃわぁるぅい……母さん」 そう、この人は俺の母さん。母さんであり、おふくろでもあり、ママでもある。
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