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「っんと、てめえは。自由気ままに生きるのもほどほどにしろよな」
銀先輩はそんな俺の様子を見て困ったような顔をすると、微笑んで俺の頭を撫でた。
「・・・別に、自由気ままなんかじゃないもん」
「はいはい・・・お前、寂しいなら俺に連絡入れろよ。お前のためならどこでも行ってやるからよ」
「わあ、銀先輩男前だねえ」
「茶化すな、阿呆」
銀先輩はどうやら本当におれに説教しに来たわけではなく、俺を元気付けに来てくれたらしい。
「銀先輩、そろそろ上がるから出てってよお」
「いいじゃねぇか別に」
「よくなあい。早く出てってよお」
「はいはい」
銀先輩はそう言うとポンポンと俺の頭を撫でるように叩いて浴室か
ら出ていった。
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