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「なにすんだよお前!!」
騒然としていた食堂内にモジャ男くんの怒鳴り声が響いた。
「お前、気に入った。俺は生徒会長の藤堂 龍牙だ」
「龍牙だな!?俺は平松 朝陽だ!!さっきのやつは許してやるぞ!!」
わーお、まさかの会長のこと呼び捨てですかあ。さすがたろちゃんイチオシの王道転入生くん。
え?たろちゃん?たろちゃんなら鼻血垂らして王道転入生くんと会長の絡みを写真におさめてますけど?
「薫、行くぞ」
「あー、たろちゃんは?」
「置いていっていい。その内戻ってくるだろ」
「んー、りーくん行こお」
和葉ちゃんに言われ、俺たちはたろちゃんを置いて立ち上がった。
すると、一瞬、モジャ男くんと目があった気がした。
・・・気のせい、「あ!おまえ!そう言えば名前聞いてなかったな!!」じゃなかったみたい・・・
「ちっ、」
「いやん、和葉ちゃんこわあい、」
「行くぞ」
和葉ちゃんは俺が声をかけられていることに気づき舌打ちをして、俺の手を引っ張ってその場を去ろうとした。
「待てよ!!」
が、いつのまにやって来たのか、モジャ男くんが俺の反対の腕を掴んでいた。
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