■王道転入生くん登場

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「副会長、大丈夫?」 「・・・松崎?どうして、」 カーテンを開けて中に入ると、俺が来たことに心底驚いているような副会長がいた。 「この子から副会長が殴られたって聞いて様子見に来たんだよお」 「・・・そうですか」 副会長は呆れたようにそう言うと、親衛隊隊長くんに「私は大丈夫ですから席を外してください」と言い、隊長くんを保健室から追い出してしまった。 「で、誰にやられたんだ」 隊長くんが出ていった瞬間に口を 開いたのが和葉ちゃん。 俺は隣のベッドに寝転んで、りーくんに頭を撫でられながらお休み三秒前だ。 「転入生ですよ」 「・・・てんにゅーせいってふくかいちょーがむかえにいったこ?」 「薫、眠いんなら口挟むな」 「んー、」 うつろうつろしている俺は舌が回らず、副会長に質問すると和葉ちゃんに怒られた。 「ええ。ですが、これは自業自得ですから風紀が出る必要はないですよ」 「自業自得?」 「私が初対面で転入生にキスしてしまったのが悪いんで」 その時点でおれの意識は半分夢の中で、そこからの話はまともに覚えていない。  
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