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不意討ちで総司さんを押し倒して、どう倒そうかと悩む。大変、私には何も策が無い。
その隙が仇となり、あっさり形勢逆転され、総司さんが私の上に。
「女に押し倒されたのは初めてだよ。で?どうすんだ?俺を倒すって」
「総司さんのその性格の悪さがうつる前に、倒す予定でした……けど、形勢逆転。でもっあきらめっないっ」
全身の力をかけて、また総司さんを押し倒す。しかし同じ攻撃を二回もうけてはくれず、全力で抵抗された。
「もっ、さっさと負けてくださいっ!それから対策考えっますっから!!」
「お前っの手に乗るかっ!チビがっ調子のんなっ!」
「チビって何ですか!腹黒似非紳士の純情少年!!」
「ああ!?何だ……………」
…………………………。
ご説明しましょう。私が押し倒して、形勢逆転され、また押し倒そうとした。そこで総司さんの抵抗。私達二人はごろごろと攻防を繰り広げ、私が純情少年の件を言った。
それに更に怒った総司さんが私の上にいる状態のまま顔を寄せて怒鳴ってきた。
しかし、運悪く私は真上を向いており、お口とお口がものの見事に重なった。
はいいいぃぃ!?
私が混乱していると、純情少年総司さんの顔がみるみる真っ赤になっていく。これ以上ないほど赤くなった所で、ゆっくり私の上からどいた。
「…………」
「…………」
無言で出された手に掴まって起き上がる。部屋は静かでとても気まずい。気まずい。
「…………やっぱり純情少年だったんですね」
「んだとっ!?……じゃねぇ……ちょっ、待て、今、何があった」
「ワタクシ、樹雨と総司さんの唇同士がお重なりあいになられました」
私が真実を告げると、真っ赤なまま頭をがしがしとかきながら俯いてしまった。せっかく平静を取り繕ったのだから、話を続けてほしい。
願いが届いたか、総司さんはそろそろまずいから部屋に連れていくと言って部屋を出た。
それから本来の私の部屋に案内されて、気づけば夜遅くだったらしく、もう寝た方がいいと部屋に取り残された。
「うん、………考えても仕方がない。寝よう」
気にする
→忘れる
開き直る
忘れる、を選択した。
「……何百面相してんだお前」
「うにゃぁぁぁあ!!!?」
純情少年降臨!!
「総司さん、ですかっ。タンスの裏本当に繋がってたんですね」
音もなくタンスが移動してる事にはもう突っ込まない。
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