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｢いきなり来ないでくださいよ…。で、何の用です？｣
すると、黙りこまれた。多分さっきの事だろう。このまま黙っていても話は進まない、私から言い出してやろうではないか。
｢総司さん、さっきの事ですけどっ｣
少しビクッと肩が揺れた気がしたが、そんな事には構わない。
｢私、ファーストキスでした｣
って、違う違う違う違う違う!!そうじゃない!!
｢でも、総司さんなら気にしませんから｣
気にするよ！大いに気にするよ！ファーストだよ!?ファースト!!
｢寧ろ私なんかが唇を奪ってしまってすみませんでした｣
……あぁ、私はもう何を口走っているの？誰か助けて。
｢……お前、頭混乱してんのか？｣
｢はい｣
｢俺の方こそ…すまん…、大人気なかった｣
｢はい｣
｢まさかファーストキスだとは……、その…、事故とはいえ、すまん｣
｢はい｣
｢…………俺も初めてだったから…それで許せっ!!｣
｢はい。………ちょっ、はいっ!?｣
聞き捨てならぬ!!真っ赤で喋る総司さんの言葉にはいはいと機械的に返事をしていれば、聞き捨てならぬ言葉がっ！
｢…やっぱ、そんなんじゃ駄目だよな…。くそっ…、ファーストキスとか…｣
｢総司さんもファーストキスだったんですか!?｣
｢そっち!?｣
｢当たり前ですよ！あわわわ…本当、私なんかが唇を奪ってしまって…本当にごめんなさい!!｣
｢いや、俺の方こそすまん!!女の方がそういうの大事だろ!?｣
｢総司さん!!｣
私は頭を下げあっていた状態から、総司さんの肩を持って揺さぶった。
｢あなたのような格好いい人の唇を奪ってしまっただなんて!!大罪ですよ!!｣
｢はぁ!?｣
｢確かに腹黒似非紳士ではありますが!!私のような不細工の見本が何て事を………｣
｢おいこら、さらっと失礼な事を｣
あ、大変、混乱と申し訳なさから涙でてきた。でも、誠心誠意の謝罪をしなければっ!!
｢せっ……切腹しますっ！総司さん、どうかっ介錯をっ｣
｢落ち着け!!｣
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