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ここは…どこだ?
辺りを見回すがなにもないただの草原が続いている。
そういえば、さっきの痛みが消えている。
あの後醍醐が治療してくれたのか?
僕は必死に思考を巡らせたが軽いパニックに陥っていたため結論は出なかった。
「よぉ」
すると後方から聞き覚えのある声がした。
後醍醐だ…
「どういうことなんだ!?僕をどうするつもりだ!?」
さっき怒鳴れなかった分、思いっきり叫んだ。
「おっと、君には感謝していただきたいね…怪我を治療したうえに痛みを消してあげたんだ。」
後醍醐の主張は的を射ていた。
…が、興奮していたぼくは
「そんなの関係ない!僕は死んでもよかったんだ!邪魔しやがって!」
「死んでもいいのか?」
いきなり後醍醐は冷たい目で僕をみていい放った。
「ぁ、あぁ!僕は死んだほうがいいんだ!」
「おれは死んでもいいのか?と聞いたんだ。死んだほうがいいというのは答えになっていない。
生きたいんだろ?」
僕は…死んだほうがいい…
でも、死にたくない…死にたくない!
「死にたくない!!」
そう、僕は生きたいんだ。
生きていきる意味を見つけよう、今、そう決めた 。
「死にそうなお前を助けたのはおれだよな?」
後醍醐は真剣な顔で言う。
それに対し僕は黙って頷く。
「じゃあ、おれについてこい。ここで生きる術を教えてやる。」
「ここで生きる術…?そもそもここってなんなんだ?」
わからない…少なくとも僕はこんな草原をしらない。
「ここは…ゲームのなかだ。」
「ゲームのなか…?」
いきなりそんなことをいわれても理解できるはずがない。
「正確にはゲームなんかじゃないのかもな…」
後醍醐は続ける。
「とりあえず、ここはお前が知ってる現実じゃあない。」
だめだ…僕には理解できない…
「そういえば…お前、名前は?」
「高っ」
ほんとにこいつは信用していいのか?
不意にそうおもった僕は
「高台優闇!」
そう答えた。
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