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変わったところは…
タイプ?(覚醒前)ってとこか
タイプとはなんなんだ?
いや、そんなことはどうでもいい。
この部屋から出られるのか否か確かめなければ。
おれはそう思い、出口らしきドアに近づいていく。
その時
《ピンポーンピンポーン》
とチャイムが鳴った。
「っ!?」
あまりに驚いたので声にならない声をあげてしまう。
その代わり黒い箱がおいてあった。
たぶん支給品だな
開けるか…
おれはその箱を迅速に開けた。
中身は…柄しかない、つまり刀身のない刀だった。
それと小さな紙切れがあった。
ランクA
『無刀』
使う前に闇、光、炎、水、雷から属性を選んでください。
刀身はないけど刀か…
不意に脳裏に「死」という文字が浮かんだ。
刀っていうのは人を切るもんだよな?
もしかして…おれは人を殺さなければいけないのか?
先ほど脳裏に浮かんだ「死」は自分の死ではなく、人の死だった。
ほんとにどーなってんだ!!
焦りと恐怖そこからくるイライラを抑制し
おれはこの刀を腰にさして部屋を出た。
ここはホテルか?
部屋から出てすぐにこう思った。
なぜなら隣にもそのとなりにも同じようなドアがあったからだ。そしてそのドアには1005、1004と番号がふられている。
とりあえず、エレベーターを見つけ自分のいる階数を確認した。
「1000階!?」
思わず口にしてしまったが日本
、いや、世界に1000階まであるホテルが、あるだろうか?いや、ないだろう。
そんなことを考えながら、エレベーターを呼ぶボタンを押す。
「やっぱ、ゲームのなかにいるのか?信じられないけど今は冷静になんなきゃな。
でも、1000階ってどれくらい待てば…」
といいかけた瞬間
《ちーん1000階です》
と、エレベーターのドアが開いた。
そこにはスタイル抜群の童顔イケメン男が乗っていた。
「やぁ、始めまして」
「あ、ああ、始めまして」
いきなり話しかけられたので驚いてしまった。
「あ!あのぉー!」
おれはこの人に今の現状について聞いてみることにした。
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