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はたから見れば、綺麗な光景なのかもしれない。
だが、少女には、少年との繋がりが断ち切れた孤独感と無防備になったことへの恐怖の光景でしかない。
まるで生を繋ぐ命が散っていくかのように。この場の全てが静止するように。
全てはこの瞬間から始まった。少女の人生を大きく変え、運命に縛られることになる。
この事実は誰が知るわけでもなく、現実として流れ出す。この流れを止めることは誰にも出来ない。
国王が、唖然としている警備員に何かを指示するように、鋭い視線を向ける。
警備員達は、何かを感じとったように、慌てて立ち上がり、銃を構えた。
パァンーー
乾いた音が静まった部屋の鼓動を再び動かした。
『ッ…!?』
少女の左足から、鮮血が飛んだ。今までずっと大切そうに握っていた黒猫のぬいぐるみが地面に落ちた。少女はバランスを崩し、地面に崩れ落ちる。
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