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「ああ、悪い悪い。オレはユウキ・リィ・ルパードだ。一応、騎士団所属だったんだぜ!で、お前は?」
ユウキという少年は誇らしげに自己紹介をし、少女の答えを求める。
騎士団とは、国王直属の機関である。戦闘力、統率力を認められた者だけが入団を許される。他国との戦争や内乱時に国王から直接命令がくだされるというものだ。
そんな騎士団の人間が何故?少女は、気になる点が何点かあったが、まず律儀に質問に答える。
「私は、お前の言うとおりヨミだ。皇女ではないがな。」
「皇女じゃないっ!?」
ユウキが驚いたように声をあげる。
「そんな訳ないだろう。じゃああんたは……」
「待て。聞きたいことがあるのは私の方だ。先に状況を説明しろ。」
まくしたてるユウキをヨミが遮った。
「皇女のくせに口が悪いんだな。」
「ふんっ。皇女ではないと何度言わせる。」
((へんなヤツ))
これがお互いの第一印象だった。
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