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この城が居座る地の名は、フォレアーナ国。周囲を海で囲まれたアルフォス大陸の中心部に位置する小国である。
アルフォス大陸には五つの国が存在し、中心のフォレアーナを取り囲むように四つの国が集まっている。
地理上、昔から大陸内での国の争いに巻き込まれることはよくあった。
それにフォレアーナを囲む国々は大国で、経済力は遥かに上だ。常に戦いの危険を孕む(はらむ)この国とは違い、国内の情勢も安定していた。
簡単に説明すれば、アルフォス大陸の五つの国のうち、フォレアーナ国が場所も悪く、情勢も安定していない危険な国だったということだ。
このような歴史上、フォレアーナ国の軍事力は著しい発展を遂げ、他の四つの国にも劣らないほどになった。従って、他国はフォレアーナを簡単に落とせるとは思わなくなったようだ。
アルフォス大陸は大きな戦争も起こらず、平和に時を過ごしていた。しかし、フォレアーナ国では王による独裁政治が始まり、情勢が落ち着くことはなかった。
現在、フォレアーナ国は平和の中で日々を過ごしていた。相変わらずの独裁政治に加え、王は国民からの支持を獲得出来ていない。それなのに、一体何がこの国を平和に導いているのだろう。
しかし、フォレアーナ国は変わろうとしていた。本当の幸せを得るために。そのために争いを伴うことになったとしても。
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