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ユウキはその攻撃を受け入れるように流す。ヨミは身体ごと掛けた力を流され、ユウキの方にバランスを崩した。
ユウキはそのタイミングに合わせて、ヨミの足を払うように矛の刃先を振る。
少女は、襲い来る矛を飛んで躱し(かわし)、ユウキの懐に入ったことを利用して、相手の脇腹を狙う。
ユウキはそれを後方に距離を取り、やり過ごした。
それを見て、ヨミが言う。
「私は、皇女という身分を剥奪された。だから、高貴な身分などない。」
「剥奪って………。皇女は皇女だろっ!あんたと国王とはどういう関係なんだ。でも、だから世間に広められた第三皇女はあんたじゃないってことか?」
ユウキは考えをすらすらと口にする。頭の回転が速い。
ユウキの主張する第三皇女の話について。フォレアーナ国内で、第三皇女はヨミ・フィス・フォレアーナという名ではなかった。世間はヨミの存在を知らないはずだ。何故ならヨミは、ずっとこの城の地下に閉じ込められていたから…
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