早苗の君

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「覚えておる。まだ一本立ちする前の少年だった日のことだが。」 晴明はため息をつく。 あの冷静な晴明には見られない表情だ。 「あの日。憑き物がおる、と1つの琵琶が忠行様のもとに来た。忠行様はその琵琶を私に任せられた。」 晴明は過去の思い出したくないものをほじくられているようだった。
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