早苗の君

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「飛翔殿は去り際に俺にかんざしを渡していった。」 晴明は嫌な思い出だと苦笑いする。 その美貌故に今まで何人の者に襲われたか。 幼い頃よりその美貌を疎ましく思っていた。 飛翔と一夜共にしたのはかなり不服であった。 しかしこれ以上この仕事が伸びればその他の業務に差しさえがある。
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