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「その言葉通り飛翔殿は一夜限りでおとなしくした。」
「しかし、月がたったある夜。飛翔殿は再び俺のところに来た。」
ややを晴明のもとに連れてきたのだった。
琵琶に宿った精霊にはどうすることも出来ずにややを晴明のもとに連れてきたのだった。
「しかし俺にもどうすることも出来なかった。だから言った。ややを門の前に置いていけ。と。そうすれば捨て子として俺が育てられるからとな。」
「今思えばなんと愚かなことを言うたか、と後悔してしまう。誘われたとはいえ自分のせいなのだからな。しかしお師匠にそんなことも言えず。」
飛翔は晴明の言葉通り、門の前にややを置いた。置いていくことの迷惑とややの名を書いた紙と晴明に渡した簪の片割れを形見として布にくるんで・・・
飛翔は琵琶戻って行った。
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