序
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二章 博雅 源博雅ときいて知らない殿上人はいないだろう。 博雅は笛の名手だ。いや笛だけでなくその他の楽器も難なくこなす。 いわば彼自信が楽器なのだ。 しかし、彼はそんなことに気付いていない。 自分に楽の才があるなど露ほども思わない。 そして、権力に興味がない。 全く変わった男である。
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