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「真剣になんか考えてはるんかと思たら、皮肉っぽく笑いはるし、どこか懐かしそうにしはるし。
それに今の驚いた顔。
足音忍ばせた訳ちゃうはずやねんけどなぁ」
そんな間抜けな顔をしてたんですね。
わかります。
そんな私にお茶を渡してくれる
ありがたい…
琥珀さんは将来いい旦那さんになるなぁ
「でもまぁいい顔になりはったね」
「いい顔?
別に何もしてませんよ?」
お礼を言って、お茶をすすりながら尋ねる
化粧、してないしなぁ
あっ今日、顔むくんでるのか?!
琥珀さんは静かに否定して続けた
「面持ちがね、よくなりはったっていうことです。
ここに来たとき、心も体もぼろぼろやったかもしれんけど、目は死んでなかった
そんな瑠栞さんもよかったけど、今のあなたはどこか楽しそうや」
琥珀さんにはほんと、敵わない
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