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『それは異世界の調査および魔王の討伐です。我々はデュラカースを手に入れたいと考えています。そのためには魔王の存在が邪魔になるのです。もちろんそちらに住んでいる人間には手を出さなくてかまいません。魔王を倒した後、人間の対応はこちらで行います。なお、魔王を倒すことが出来た時、あなた方はこちらの世界に戻ってくることが可能となります。ですから頑張って魔王を倒し、見事そちらの世界を手中に収めてください』
「魔王を倒せば......」
思わぬ帰還方法にみな少し希望を見出した。
魔王だかなんだか知らないが、これだけの数がいるんだからあるいは......
皆こう思っているのだろう。
しかし、皆この言葉の中に隠された本当の意味に気づいている様子はなかった。
――――――世界を手中に収める
これは異世界を侵略することとなんら変わらないのだ。
しかし、この時の俺は周りと同様、魔王を倒すことしか頭になかった。
『それでは、皆様幸運を』
アナウンスと同時に、俺たちは最初と同じ膨大な量の光に飲み込まれたのだった。
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