それはとても平凡な月曜日

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 翌朝、僕はいつも通りに早起きしてニュースを見ながら朝食を作る。ゆるいアニメの後に天気予報が続き、そして事件の報道。 『昨日昼、燕ヶ丘小学校の校庭から白骨化した死体が発見されました』 「あれ?」  いつの間に取り上げられたのか。昨日僕たちが母校でタイムカプセルと一緒に掘り起こしてしまった白骨死体のことが報道されていた。 「おー。真が昨日言ってたやつコレか」  目玉焼きをもごもごとほおばりながら、弘が言う。 「そう、あれ。タイムカプセルのポリバケツの下に骨があって、通報したら警察が来て調べ始めて、丸々一人分出てきた」 『なお、白骨死体の身元は現在判明していないとのことです』  そりゃあ、一日ですぐ分かるもんじゃないだろう。刑事ドラマで死体の……しかも白骨化したものの身元が即判明するのは物語の進行の都合上の演出で、ドラマの警察はファンタジーだと昔バラエティー番組で現役刑事がぶっちゃけていた。  白骨死体の身元はどうでもいいから、とりあえずタイムカプセルを返して欲しい。けれども、あれが死体と一緒に出てきたという事は何か関連があるとして没収されるのは当然な訳で。
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