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「いーやーだー!」
隣の山本さんは相変わらず唸っている。
「別にいいと思うけどなあ。タイムカプセルなんてどうでも」
「よくないんだよ! 私のは、黒歴史!! 黒歴史としか言いようがないんだ!!」
「ああそう……」
そこで力説されても。僕にどうしろと。というか、記憶に残る程なのかその黒歴史は。
「さて、そろそろ皆集まったかな?」
「居ない人手ぇ挙げてー!」
すっかり酔っ払っている馬鹿もいる。彼らは確か、吉岡君と太田君だっただろうか。クラスメートだというのに、実ははっきりと覚えていない。
「……居ない人ってベタなボケだなぁ」
山本さんが烏龍茶を飲み干して、そうつぶやいた。
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