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「で、どうだったんだ? 久々のクラスメートとの再会は」
「うん、約一名黒歴史発掘の危機に発狂してて、酔っ払ったオカマに不幸自慢されたり馬鹿がナンパしてたり飛んだり跳ねたり踏んだり蹴ったりで、白骨化した死体が出てくるし警察に延々事情聴取されるしで本当に散々だった」
「そりゃご愁傷様だったな、真(まこと)」
記念樹の下から白骨化死体が見つかってから数時間後。警察の事情聴取から解放された僕は、真っ先に自宅兼友人の家へ向かった。ルームシェアという奴だ。決して同棲ではない。決して。
肝心のタイムカプセルはといえば、証拠品だったかなんだったかで警察に押収されているため、結局僕は過去の僕からの手紙を受け取っていない。
昼間から居酒屋で飲み会をやって警察に事情聴取されるだけの一日で終わった。アルコールを取っていない僕らは早めに解放されたが、それでも散々な休日だ。
「弘はいいよね、6年2組はタイムカプセル埋めてないし」
パソコンで何やらやり取りをしている親友、黒田弘(くろだひろし)の横で、僕は猫と遊びながら今日一日の文句を延々とぶつくさ言っていた。彼は幼稚園のころからの幼馴染であり、びっくりな事に就職するまで学校がずっと一緒の腐れ縁。けれどもクラスは一度も同じになった事がない。
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