4人が本棚に入れています
本棚に追加
(絶望)
そして僕は穴に飛び込んだんだ
深い深いドーナツホール
気づいた場所は、芋虫の体をしたコウモリの背
どこかへ運ばれていく
暗闇の螺旋
ずっと先に星のような光
手には太陽色のひなげしが一輪
落ちているのか、上っているのか、泳いでいるのか
気泡だか、水泡だか、石鹸の泡だかを切って進む
ついに穴を抜けたと知ったのは
不思議な音楽に包まれたとき
二匹のうさぎが手を取りダンス
ピエロの衣装で、飛び跳ねているのは地球の上
(ユリのラッパの音楽隊)
おやおや、あの顔は、見知った誰か
僕の涙をにやにや笑う
次いで出てきた猫の団長
玉乗りしながら毛糸玉をジャグリング
あれは我が家のタマではないか?
最初のコメントを投稿しよう!