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ここ、全寮制の男子校ではホモやバイが9割しめている。
そして、奇妙なことに抱きたい、抱かれたいランクの上位になった人は生徒会に入り、また美形な人には親衛隊というものが出来る。
親衛隊のなかには過激派、穏健派など様々な派閥がある。
その学園のなかで俺は平穏に、平凡に暮らしてきた。
そう、暮らしてきた。
それが一週間前転入してきた転入生のせいで平穏が崩れた。
もさもさのまるでマリモみたいな頭、そしてどこに売ってるのか聞きたい瓶底眼鏡。極めつけに、話が通じない宇宙人。
その転入生に生徒会の人や、美形な人は次々と惚れていった。
…まぁ、俺の旦那は惚れなかったけども。(嬉しかったです。とても)
ま、まぁそんな感じで平穏に暮らしていた俺なのに、どうしてこんなことになった?
「……お前なんか嫌いだ!」
――ドンッ。
ただ、旦那と話してただけなのに。
体が宙を舞った。転入生に押されたせいで階段から落ちた俺に受け身など出来る反射神経はなく、頭から落ちた。
――ガツンッ。
痛い、痛い。
「あ、あぁあ!!那月ぃいぃぃ!!」
旦那の叫ぶ声が最期に聞こえた。
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