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「おにーちゃん!」
「どうしたの?カリア。」
ハシッと抱きついてきた妹を支える。ニパーッと笑う妹はとても可愛い顔立ちをしていた。
「いっしょにあそぼー!」
「……うん。そうだね。」
そんな可愛い妹と会話をしながら手を繋いで庭まで向かう。
ダルツオール家。
このミヤンツ王国で上級貴族の中の一つである。
そこの三男として産まれた俺ははっきりいって異常だ。
俺には前世の記憶がある。
そう、あの時死んだと思ったら次の瞬間、俺は赤ん坊になっていた。
…あれには驚いたよ。うん。
だってさ、赤ん坊だよ?わかる?赤ん坊!!
泣き喚く、寝るの繰り返ししかできない生き物ですよ?
それに…食事など色々なことが記憶を持った俺は体験したんだぜ?
…ふっ、あれはもっぱら黒歴史さ。
そして今、俺は四歳です。
この世界には魔法というものがあるらしい。そして、大体の貴族は五歳になったら魔力の量、質、属性を調べる。
……俺さ、明日五歳の誕生日なんだよね。
だから明日魔力検査するわけです。
どうしよう、魔盲とかだったら!!
捨てられるかな?
魔盲というのはいわゆる、魔力がない人のことである。
この世界…特に貴族では稀らしい。
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