壹章

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「お兄様、先程はありがとうございました」 俺達は光化学粒子で異常がないか検査されていた。 「当然のことだよ。こんなくだらない試験のためにお前を殺させやしないよ」 兄妹だしな。 「お兄様の性愛、確(しか)と受け取りました」 「性愛じゃねぇよ!」 「二人とも検査中は静かにしなさい!」 父親に怒られた。 第一、妹がブラコン発言している事に怒れよ! まぁ、この研究馬鹿に何を言っても駄目だが。 父親が俺に近付いて来た。 「何ですか…」 あくまで他人行儀に。 「娘とは上手く行ってるか?」 「おやじぃぃぃぃいいいいい!」 俺の発叫が検査室中に響き渡った。
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