壹章

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妹に手を繋がせて登校するシスコンとして、俺は一躍有名になってしまった。 言うまでもないが、まったくを持って真逆だ。 勘違いも甚だしい。 が、都立魔法学校は今日も賑わしい。 「おはよう、今日もラブラブだね」 金髪の爽やかな少年が、軽く肩を叩き、挨拶してをしてきた。 こいつは街金幸利(まちかねゆきと)。学校唯一の俺の理解者だ。 「まったくだよ。他の女にはモテないがな」 「いいじゃない。可愛い妹さんなんだから」 「余計なこと言うなよ。また付け上がるだろ?」 「お兄様、お兄様と一緒の学び舎で勉強できるなんて、想像しただけで、私イっちゃいそうです」 「ほら…」 「アハハ…可愛い…そうな妹さんじゃない」 「まったくだよ」 ありがとう幸利。 魅湯、お前は本当に残念なやつだな。
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