双龍と力

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とんでもない事を言うもんだ。そんな風に言われたら俺は戦うしかない。結局戦うしかないのか。 「さて、どうする?俺を止めたいなら戦うしかないよ」 これはもう俺も諦めるしかない。戦いを楽しむタイプってだけならともかく、コイツはその戦いの為なら、他を犠牲にする事を厭わないってタイプだ。厄介だな。 「分かった。戦えばいいんだろ?」 「その気になってくれたか?それは良かった。俺もそんな理由で人殺しなんてしたくないからな。あ、もちろん言っとくけど、適当に流そうなんて思うなよ。そんな事したらやっぱりあの三人追っかけてって殺すから」 厄介な奴に目をつけられた物だ。これで俺には中途半端な負けも許されない。勝つか、負けるにしても全力を出して負けるしかない。 いや、今から負ける事を考えてたらダメだな。やるからにはしっかりやらないと。 「にしてもお前、ここに戦いに来たんだろ?それで理由がないから戦わないとかどうかしてるぜ」 俺からすればそういう考え方をする方がどうかしてると思う。おそらくどこまでいっても交わる事の出来ない相手だろう。 「無駄な戦いをしたくないだけだ」 「無駄な戦いねぇ。だったら今までの戦いだって十分無駄な戦いだったと思うがな」 剣武帝の言葉に俺は少しムカっときた。
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