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「愛菜……なのか?」
にわかに信じられなかった。死んだ彼女が化けて出てきたのだから、当たり前といえば当たり前なのだが。
「そうだよ」
一方の愛菜はとても嬉しそうだった。その顔を見てると今まで死んでいた事が嘘のように感じられる。
細かい事を聞きたかったが話が長くなりそうなので、俺が一番気になる事を聞いてみた。
「愛菜は何でこの世に出てきたんだ?」
その質問に愛菜は笑いながら答えた。
「亮太と奏……二人っきりだけど大丈夫?かな~って思って!」
その質問にどう答えるべきか、俺は迷った。
彼女を心配かけさせたくないから嘘をつくか。
それとも正直に打ち明けるべきか。
迷った末俺は、
「愛菜……俺
…………奏の事を憎んでいるんだ」
正直に打ち明ける事にした。
彼女を傷つけたくない。
でも、それよりも今の関係を改善したい気持ちの方が勝っていたのだ。
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