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マンションに着いて、早速ツリーを組み立てて飾り付けをする。
「わあ、綺麗!!」
「見て、秀一さん!」
「これも可愛いーー!」
「秀一さん、もっとバランス良く飾って下さいよ。」
「てっぺんの星、付けさせてあげましょう。」
ゆいは嬉しそうにオーナメントの全てを飾った。
俺も、注意されながら頑張ったつもりだ。
最後にライトを巻きつけて、それを点灯させた。
ゆいが選んだオレンジ色の小さな光の粒。
ゆっくりと点滅する柔らかい明りが、二人の聖夜の始まりを知らせているようだった。
ゆいが作ったいつもより一段と彩りのいい料理を食べて、二人でゆっくりソファに埋れる。
「あ、そろそろ。」
ゆいが俺から離れて、買ってきたキャンドルをゴソゴソと出し始めた。
「秀一さん、火、付けて下さい。」
俺が言われた通りに、並べられたキャンドルの全てに火を灯した。
大小、形も色も違う全てのキャンドルに。
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