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その後、ゆいはそのキャンドルを手に取り、部屋のあちこちにそれを置いた。
キッチンのカウンター。
テレビ台。
ダイニングのテーブル。
リビングのテーブル。
フローリングにも間隔を置いていくつか置いた。
「…電気、消しますね。」
電気のスイッチを切ったゆいが、俺の元に歩み寄る。
俺は待ち切れずに手を伸ばした。
ゆいを俺の体の中に入れ、後ろから抱き締める。
クリスマスツリーが見えるように体の向きを変えた。
部屋の中はツリーとキャンドルの灯(アカ)りだけ。
二人だけの聖夜のキャンドルナイト。
幻想的な世界
それは…
ゆいがかけた魔法に他ならなかった。
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