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「貴様が魔王か?」
「……スー」
「おい!聞いているのか!!」
「……zzz」
「まぁ魔族なのは確かなようだな、寝ているのなら好都合だ。貴様のその首、私が取らせてもらおう」
勇者は魔王に向かって精霊の加護を受けているらしき聖剣を振りおろす。
しかしその刃が魔王に触れることはなかった。
目視できない硬い殻のようなものに阻まれ、弾かれてしまった。
「やはり障壁を張っていたか……しかしこの聖剣の全力なら破るのは容易い」
瞬時に剣に魔力をため、再度魔王に向けて剣を振り上げようとしたところで、勇者は気づいた。
「……!!!」
闇夜のように深い蒼の双眸が勇者を見つめていた。
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