出会いは紳士

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「この靴は?」 一人が屈み込んだ。 その隙を狙って、膝をおもいっきり顔面にめり込ませる。 『グキョ』という鈍い音が路地に響き渡った、……嫌な音。 「うぐぁぎゃぁぉぅうぁあ!!」 蹴られた男は顔を押さえてうずくまった。 呆気にとられている3人を振り払って、私は『反応』がある方へと走りだす。 後ろから「おい、大丈夫か?!」「あのガキを捕まえろ!!」とか聞こえたと同時に、地面を蹴る音がちかくなってくる。 やばい、捕まる! 5メートル…3メートル…… 「伏せろ!!」 突然飛び出してきた少年が、後ろの人間を睨み付けた。 赤い、青い瞳で。 「………っ!」 伏せると同時に「ギャ!!」という悲鳴が、耳をつんざく。 .
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