俺の結論。

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悔やんでも悔やみ切れ無い。 最後の会話がアレかよ。 何で気付かなかったんだ。 相変わらず馬鹿みたいだった。 違和感は感じて居たけど、本当に何で気付かなかったんだ? 何でさっき会った時に云わなかった? もっと、ちゃんと話せば良かった。 ロクに話もしないで。 何なんだよ、マジで…。 俺は手紙を握り締め、フラフラと家を出た。 何も考えられ無い。 何処へ行けば良いんだ? もう一度会いたい。 会えたら一度殴ってやる。 そうだ、河原…さっきの場所に行けば未だ居るかもしれない。 確証も無いのに俺は全速力で走った。 幼馴染みのクセに隠し事は無ぇだろ。 なぁ? 「リコっ!何処に行きやがったっ!!」 すっかり日も沈んで暗くなった河原で叫びながら探した。 アイツの事だ、呼べば出て来る気がした。 未だ此処で俺が来るのを待って居る、そんな気がした。 こんな時に隠れん坊何かしてる場合じゃない。 さっさと出て来いよ。 走り疲れて草原に座り込んで途方に暮れた。 こんなに走り回ったのは何時以来だろうか。 肩でゼェゼェ息をしながら寝転んだ。 やっぱりあのバカ一発殴らなきゃ気が済まねぇ。 今何時だろ? 母さん、大丈夫かな…。 空を埋める様に不揃いに星が並んで居る。 何で出て来ねぇんだよ。 「さっさと出て来やがれバカリンゴ!!」 ガツッ。 「誰がバカリンゴだ竜の落とし物。」 其処に居たのは紛れも無くリコだった。 俺の頭を踏み付けて腕を組んで偉そうに且つ当たり前の様に立って居た。 俺は探して居た割りに本当に出て来るとは思わず呆然としてしまった。 アレ、幽霊って足無いんじゃなかったっけ?
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