村井くんと前田さん

8/10
前へ
/39ページ
次へ
「沙胡さぁ、村井になんね?」 「はぁ?」 一瞬意味が分からなかった。 「え?」 思わずそう聞き返す。 だって、あまりにも突然だったから……。 「だからさぁ。村井沙胡にならないかなぁって思って」 剣斗はちょっと笑いながら、そして凄く照れ臭そうにそう言った。 私は剣斗の顔を見たまま完全に固まっていた。 ムライサコ? 「それって剣斗、それって……そうゆう意味?」 私は剣斗の瞳に自分のビックリ眼を向け、更に顔を覗き込んだ。 すると剣斗はそっと微笑み 「他にどんな意味があるの?」 と意地悪く言い放った。

最初のコメントを投稿しよう!

283人が本棚に入れています
本棚に追加