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“きゃあぁぁあ……っ”
黄色い声が、今日も学園中に響きわたる。
彼らが来たんだ。見なくても分かっちゃう。
女子生徒に囲まれ憧れの彼は全然見えない。あの中に入っていく勇気もあるはずなくただ、上の窓から見つめてることしかできなかった。
「でも、やっぱり格好いいよね!」
手には双眼鏡を持ち目をハートにさせている麻莉亜(マリア)。
「そうだねっ」
自分の弱さにため息がでる。もっと、私に勇気があればな~、なんて考えてしまう。
相変わらず麻莉亜は双眼鏡を覗いている。
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