出逢いは突然に

2/10
前へ
/100ページ
次へ
“きゃあぁぁあ……っ” 黄色い声が、今日も学園中に響きわたる。 彼らが来たんだ。見なくても分かっちゃう。 女子生徒に囲まれ憧れの彼は全然見えない。あの中に入っていく勇気もあるはずなくただ、上の窓から見つめてることしかできなかった。 「でも、やっぱり格好いいよね!」 手には双眼鏡を持ち目をハートにさせている麻莉亜(マリア)。 「そうだねっ」 自分の弱さにため息がでる。もっと、私に勇気があればな~、なんて考えてしまう。 相変わらず麻莉亜は双眼鏡を覗いている。
/100ページ

最初のコメントを投稿しよう!

27人が本棚に入れています
本棚に追加