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「脳無しの馬鹿のいうことなんて
もう聞き飽きたんだ」
小さくリアに笑いかけると、リアはもうどうしょうがないと曖昧に笑う。
幼いころは笑うことが苦手だったが、今では昔ほど苦手だとは思わなくなった。
作り笑いは、この世界で生きていくには必要不可欠だ。
それでも、笑うということ以外のまだ感情をあらわにすることは苦手だったりする。
「アリスもリアをそんな顔すんなってー
明日はこの魔法学校で一位を争うくらいの大イベントの日なんだぜ
ほら、えがお、えっがお、にー」
斜め前に座るマルクが、人差し指と人差し指で頬を上げ無邪気に笑う。
「ぷは、マルったらどんな顔してるのよ」
隣に座るリアが涙を流して笑う。
ついでにいうとエフィもを小さく口を押さえ笑いを抑えている。
馬鹿みたいな笑顔のマルクは、どうやら僕があの脳無し馬鹿に悪口を言われへこんでいるのだと勘違いしたらしい。
「マルクのその顔とても悲惨だな」
僕の一言で、隣にヴァン座るが小さく肩を震わせた。
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