魔力に愛された少女

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ゆっくりといつも通りの朝食を食べ終え、ふと先日買ったばかりの時計に目をやれば、すっかり学校へ行く準備しなくてはいけない時間になってしまっていた。 これは、いけない。 どたばたと外に干したままのブラウスを回収して、ベットの下に転がる黒いタイツを探したら、 クローゼットにかけてあるはずもない床に転がったままのスカートとリボン、そしてローブを探し拾い上げる。 それらのほこりを簡単に落とすと、なんの躊躇もせず身につけた。 そういえばと、昨日リアから女の子なんだからと怒られたのを思い出し テーブルの上に置いてある小物入れから鏡と櫛を探し出し軽く身だしなみを整えた。 まぁ、昔からの猫っ毛の緩くうねる髪は少しばかし梳かしても何の意味も持たないが 最後に玄関に投げ捨ててあるブレザーと鞄を拾い、その上から先ほどのローブを羽織れば学校へ向かう準備が完成する。 .
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