人の夢と書いて儚いと書くらしい

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――――― 昼休みになり、俺と奈々は自前の弁当を片手に屋上へ向かう。 この学校は恐ろしい事に入学式初日から授業があるのだ。まぁ、午後二時間使って簡単な簿記の概要をやるだけなんだがな。 奈々「ねぇ、びゃっ君。何が悲しくて僕は野郎二人で仲良く寂しく屋上で弁当を食べなけれいけないの?」 闢「言うな。これもまた運命」 奈々「全く。びゃっ君は俺様とか言って強気なのにいざ女の子を前にすると蛇に睨まれた蛙の蛙よりビクつくよね」 闢「黙らねぇか。奈々」 口調は荒々しく軽く口喧嘩をしているようだが、これが俺様と奈々の日常会話だ。 奈々「さ、屋上に到着したよ、ってあれ?先客かな?」 闢「は?誰だよ」 扉を開け見た光景は、男子15人が和気藹々と弁当を貪る姿がそこにはあった。 泣きたくなった。
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