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5年の月日 ~In the town Which changed~
クロスベルはシャルディア王国の中心部に位置する最大の町で主に商業などが盛んで様々な店がある。
盃は写真に映っていた少女を探すためまずはデパートに行くことにした。
「すげぇな、こんなに高いマンション5年前は無かったぞ」
中央広場では小さな子供達が元気に走り回っていた。
(5年前から見たら想像もつかない光景だな...)
8年前のシャルディア王国は軍事力が他国に比べかなり高く地方最強の国と呼ばれていた。
しかしスピリットと呼ばれる謎の武装集団により地方最強の国はあっけなく崩れ去った。
(8年前あいつらが来なければ姉さんも死ぬことは無かったんだ)
3年間スピリットに支配されていたシャルディア王国は国内の各所から力のある者達を集め[レジスタンス]を結成していた。
そしてそこには盃の姉である十六夜 三日月もいた。
5年前1月1日
盃は姉が心配で雪の中走っていた。
姉をやっとの思いで見つけることができた。
俺が覚えているのはその後銃で撃たれたことまで、その後レジスタンスがどうなったのかはわからない。
一部の人の話によれば全員スピリットに殺されたという噂が広まりなぜかその後すぐにスピリットも消えたのである。
(まぁ今さらこんなこと考えたってなにもできないんだけどな)
そんなことを考えていると目の前を数人が走り抜けていった。
「なんだ?」
走っていった方を見ると少女が4人の男に追われていた。
「あれって...」
写真と少女を見比べてみた。
「白髪で長髪...目の色はわからんけど多分あいつだろ」
そう言って座っていたベンチから立ち上がり近くにあった小石を何個か持っておもいっきり踏み込んだ。
その瞬間地面にクレーターができ、盃はものすごい速度で男4人を追い抜かした。
「お前らちょっと待て」
後ろにいる少女は盃に姿を隠すようにして怯えていた。
「貴様...何者だ?」
「何でも屋の十六夜 盃だ」
その言葉を聞いた男の一人は驚いたような顔で言った。
「何でも屋...まさか狂騎か!」
「あぁ、そうだこの子を諦めてさっさと失せろ消えないなら...これだぜ」
そう言うと手に持っていた小石を投げた。
その小石は一番後ろにいる男の頬をかすめたかと思うと男の後ろの地面が爆発し4人は壁や地面に叩きつけられた。
「貴様...化け物か...」
「これで終わりかよ...お前らもつまんねぇな...」
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