act.21

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一つだけ灯された照明の下、サイドテーブルに置かれた時計が静かに時を刻んでいた。 ベッドに突っ伏すようにして、アガットはいつの間にか眠っていた。 小さな寝息を立てる彼へと手が伸びて、その柔らかな金の髪を撫でた。 指先がその頬にそっと触れると、アガットのまぶたが動いた。 ゆっくりと彼は目を開けた。  「…レオン…」  「悪い。起こしちまったな」 顔を上げた視線の先で、ヘッドボードに寄り掛かったレオンが微笑った。  「気がついたんだな…!」 ほっと息を漏らしたアガットの瞳に涙が滲む。  「心配かけたな。俺は、どれ位眠ってた?」 申し訳なさそうな声でレオンが問うと、  「…丸一日以上だ」 アガットはサイドテーブルの置時計を見やって答えた。  「そんなに…?その間、ずっと付いててくれたのか?」 我ながら情けないと思いつつ、レオンはさらに聞いた。  「昔、お前もそうしてくれただろう?」  「…え…?」 そう言って微笑ったアガットに、レオンは怪訝な顔をした。 アガットはベッドに乗ると、足を絡ませるようにしてレオンに寄り添った。 レオンの腰に両腕を回し、その逞しい胸に顔を埋めて目を閉じる。

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